続・良い姿勢とその条件とは!?
私が考える良い姿勢の条件について、前回に引き続き今回は2つ目の条件について考えていきたいと思います。
2つ目は、「呼吸が最適化している」ことです。
皆さんは自分の「呼吸」について意識したり考えたことはありますか。
最初に言っておくと、呼吸は一番(と言っていい位)大事です。
なぜなら、呼吸の質が、すべてのパフォーマンスに大きく影響を及ぼすからです。
しかも、あらゆる分野においてトップレベルになるほど、その重要性は増していきます。
姿勢と呼吸は相互に関係しており、例えば姿勢は悪いけど呼吸は完璧、と言う事はありません。
これは私の認識では、姿勢が良いという言葉の意味の中に、良い呼吸ができている状態を含んでいるからです。つまり、呼吸が完成していないと良い姿勢とは言えないのです。
最良の姿勢は、最良の呼吸のためにある、と言っても過言ではありません。
良い姿勢の必須条件が良い呼吸であるのと同様に、良い呼吸の必須条件が良い姿勢なのです。鶏が先か、卵が先か……
最適化された呼吸とは、全身の力みが抜けて、脊柱が本来の自然なS字カーブを描き、胸が開いている感覚で、長く深い呼吸ができる状態です。
もちろん、緊張したり恐怖や不安などストレスを感じると呼吸は浅くなるので、精神的な部分が大きく関係しているのは言うまでもありません。
呼吸は、私たちが「おぎゃあ」と産声をあげたときから、息を引き取るまで欠かすことなく続けていく行為です。
私たちは1日に約2万回呼吸をしていると言われていますが、これだけの数の呼吸を普段は全く意識しないで行っています。
さらに呼吸の面白いところは、基本的にはオートマチックなのに、マニュアルにも対応しているところです。そう、呼吸は意識しないで自動に任せることも、意識してコントロールすることもできるのです。
最近では、ヨガや瞑想あるいは様々な呼吸法を行う人が増えてきているように感じます。内なる感覚を研ぎすませて、呼吸に意識を向けていく行為は、心身の健康にとって良いことだと思います。
呼吸は全てにおいて優先されるべきもので、身体の機能の良し悪し全てに関わってきます。呼吸が完成して初めて、身体本来のポテンシャルを十分に引き出して、高いパフォーマンスを発揮することができるのです。